一所懸命、働いてきた。
今まで、それなりにまじめに生きてきたはずだ。
鏡に写っているのは女房に逃げられた、メタボ気味の冴えない中年サラリーマン。
大人になればなるほど幸せになれると思ってきたのに。
いったいどこでどう間違ったんだ?
「サラリーマンの給料はガマン料なのよ」
元女房の口癖がリフレインします。
田中さんは、これからもガマンだけの生活は嫌だと思いました。
額にしわばかり寄せて、幸せになれる気がしないのです。せめてプライベートでは生き生きしたい。季節を感じたり、たまには旅行したり。贅沢は言わないけれど、日々、前向きにな言葉を発していたい。我々日本人にだって、もっと日常を楽しむ権利がある気がするのです。
英語の使い手になれば、何かが変わるかもしれない。
「英語ノート」と書かれた、オレンジ色のノートを手に取る田中さん。
見開きのページをじっと、見つめています。
続く。


























