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第二章 「アドバイス」 第四話

日曜日の午後四時、天井を見上げたままの田中さん。


英語を身に付けようと思ったものの、何から手を付けて良いのかわからず途方に暮れています。


田中さんはそもそも英語が苦手でした。一浪後に三流大学になんとか滑りこんだ田中さんです。学校で何を学んだのか、今となっては思い出せません。


退屈で苦痛な作業に耐えることが勉学

動機は義務感。

正解は神で、間違いは悪。


「学ぼう」と思うと肩に力が入るばかりなのです。


明朝は、西新宿の本社で六時から定例の営業会議。これと言って成果を挙げていない田中さんには「立ちんぼ」が待っていることでしょう。


額に脂汗がジワリと湧いてきました。


悪夢を振り払うかのようにすくっと立ち上がる田中さん。夕飯を買いにコンビニに向かいます。上下色の違うジャージのまま薄汚れたマンションの廊下を歩きます。


「いらっしゃいませ~、こんにちは~」


お惣菜コーナーに向かってとぼとぼ歩く田中さん。ふと書籍コーナーに目が行きました。


見に覚えのある、あの顔。


週刊誌の表紙を飾っていたのは、田中さんの運命を変えた、あの人でした。


田中さん、どうした?

byぱちお

更新:2011年3月22日 12:15 PM

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